「髑髏城の七人season月 下弦の月」千穐楽に参加してお煎餅もらってきました

「髑髏城の七人season月」千穐楽おめでとうございました!

始まる前は3ヶ月128公演という数字に驚いていましたが、毎日回って回されて気がつけばあっと言う間の3ヶ月間でした。
途中体調不良者が出たりもしましたがダブルチームの強みを活かして助け合いつつ、最後には全員揃って千穐楽を迎えられて本当によかったです。出演者並びに関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。

私自身は現在地方在住ということもあり実際に豊洲に登城できる回数は少なかったのですが、毎日流れてくる感想やレポートを読むのを楽しみにしていたので、その流れも落ち着いてしまった今ロスを噛み締めています…今日も豊洲で回っていてくれ髑髏城…
さてそんな私でしたが2月上旬に観劇した後どーーーしてももう一回観たい!という衝動を抑えきれず、ローチケ画面を毎日何度もリロードして戻りチケットを探し、譲渡情報に張り付き、ノイローゼになるんじゃないかと思うほどF5アタックしましたがなかなかチケットを手に入れることができず…。
最後のチャンスだと思って臨んだ当日引換券チャレンジでしたが、見事!成功しました!!!えっ本当に???自慢じゃないけどWEB一般発売系はことごとく勝てた試しがないので、支払画面まで進んだときはものすごい動悸と手の震えがおさまらず、クレカ情報の入力を間違え3回ほど弾かれつつもなんとか購入することができました。

そんなわけで、下弦の月千穐楽を観劇することができましたーーーーー!!

当日引換券は当日に劇場窓口でチケットを受け取るシステムとなっているため、チケットの代わりに「このメールなんかの間違いじゃないかな…本当にチケットご用意されてるのかな…」という不安な気持ちを抱えて新幹線に乗り込み、気が昂ぶっているせいか新幹線でもほとんど寝られないまま東京へと赴きました。
豊洲からステージアラウンドまでのあいだも、今日で髑髏城の世界が終わることも自分が今ここにいることもどこか信じられないようなふわふわした気持ちで、たぶん5cmくらい浮いていたと思います。

座席がわからないままドキドキしながら受け取ったチケットは初めてのDブロック!これまでの観劇はすべてBブロック後方のサブセンでステアラの傾斜と座席配置を恨みつつ観劇していたので、ほんと神様っているんだなぁと噛み締めてしまいました。
そして実際に座席についてみたらなんとどセンター!初めて座席が互い違いに配置されている恩恵を受け、前の人の後頭部も被らずあまりに視界良好で、「私が今見ているものはステアラではなくゲキシネなのでは…?」と首を傾げてしまうほどに神様に感謝しました(二回目)。

千穐楽の感想については個別で書きます。

 

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☆捨之介(宮野真守さん)☆

 

以前の感想にも書きましたが、私は宮野真守さんの捨之介が本当に大好きです。真ん中に立つのが似合う人というか、どっしりとした安定感と信頼感。下弦の捨天蘭の三人はあまり年齢差がないのですが(宮野真守さん:34歳、鈴木拡樹さん:32歳、廣瀬智紀さん:31歳)、宮野さんは年齢以上に大人に感じます。これまで個人でも大きなステージに立ってきた経験から来るものなのか、長い芸歴から来るものなのか、宮野さん自身の持つ力によるものなのか、おそらくすべてが合わさってセンターで輝く宮野真守さんを作り上げているものだと思います。


千穐楽の宮野さんの演技は鬼気迫るもので、特に天魔王との直接対決以降、ラストシーンまで圧巻でした。膝から崩れ落ちてうずくまる捨之介の姿に胸を痛め、髑髏城脱出のシーンも家康との対峙でも本当にこの人はここで死んでしまうのではないかと見ていて胸が苦しくなりました。「あんただけでも生きなきゃ」と叱咤してくれる太夫と霧丸の存在に救われた捨之介に私の涙腺もすべて持って行かれました。最後には三途の川を蹴り飛ばして、「ガラじゃねえやい!」といつもの、いつも以上の大きな笑顔で笑ってくれたのを見て、私の中の捨之介は最後まで笑顔の印象で終わることができました。これで成仏できます…。

 

太腿のアピールも過去最大の大盤振る舞いだった気がしますね!宮野さんの太腿の付け根を拝める日が来るとは3ヶ月前までは思ってもいませんでしたよ。つるつるで綺麗な御御脚(おみあし、って漢字で書くと字面がわけわかんないな)ごちそうさまでした。

 

千穐楽のカーテンコールではカンパニーを代表して挨拶されましたが、もう「ザ・座長」の挨拶でした。流石。周りへの気遣いも忘れずに、まっすぐな言葉で自分の気持ちを語ってくれるところも大好きで、「宮野真守ファンは幸せものだなぁ」とつくづく思います。
「みんなと出会えてよかった」と板の上に立つメンバーを見渡した後に、隣に立っていた拡樹くんと「ほんとによかったよねー」「ねー」と頷きあう姿がとてもかわいらしかったです。カーテンコールの最後にいつもは捨之介が見得切りするのですが、先に帰ろうとしていた天魔王と蘭兵衛を呼び止めて三人で並んで見得切りしてくれたのも本当に嬉しかった…感謝してもしきれません。宮野真守さんありがとう…今後ともどうか拡樹くんと仲良くしていただけたら私は嬉しいです…どうかお肉をたくさん食べさせてあげてください…!

 

 

☆天魔王(鈴木拡樹さん)☆

 

この人が私を髑髏城に誘ってくれた張本人です。
最初に見た天魔王の印象は「ザ・悪役」といった感じでいっそ気持ちが良かったのですが、回数を重ねるごとに天魔王の人間的な側面が見えてきてどんどん天魔王様のことを好きになってしまいました。天魔王様大好きです(告白)完全に天魔王様に心を奪われてしまって髑髏城から出ることができません公式ツイッターさん…。

 

千穐楽の演技としては最後だからといって特別なことはせず、ただ宮野さんの熱い演技を丁寧に受け取って、いつも以上に丁寧な気持ちを込めた演技だったように見受けられました。

天魔王先生の計略講座では「猿が陣を敷くとすれば?はぁい♡こ・こ!石垣山だな」と完全にハートマークが見えた。あのシーンの天魔王様うっきうきでほんとかわいい。後半になってから追加された「天は私のものだ」投げキッスもようやく自分の目で確認することができました。(2月頭にも投げキスやっていたとのことですが、視界が悪くて見えなかったのです。)自分が想像していた場面と違っていて(勘違い)、オペラグラス越しに完全にノーガードで投げキスをくらってしまいました。おかげで瀕死。“天に向かって”投げキスする、と聞いていたのですが、千穐楽のそれは天から真正面に向かってぶちかましてませんでしたか…私の気のせいでしょうか…しんどい…。

 

カーテンコールはありがたいことに天魔王様のちょうど真っ直ぐ直線上の席位置だったので、少し緊張から解けていつもの優しい笑顔を正面から見ることができました。余談ですが、最期のシーンの後退場してからカーテンコールのために化粧と衣装をお色直しする天魔王様を想像したらかわいくないですか?生駒や剣布が「皆の前に出るなら綺麗にしないと」っていろいろ世話焼いてくれるんですかね、かわいい…。

 

千穐楽と言えば、劇団☆新感線さん恒例のお煎餅撒きを初体験してきました!噂には聞いていて実際に見るのは初めてだったのでとても楽しみにしていました。私の座席は前述の通り中盤のセンターだったので前後左右から譲り合いという名前のお煎餅がまわってくるとても優しい世界でほっこりしました。後はステージでお煎餅を撒くキャストさん達を眺めていたんですが、ここで問題が発生。

 

うちの推し、お煎餅投げるの下手くそ過ぎません?????

 

たしかにお煎餅軽いし投げるのにコツがいりそうだけど、上手な人はステージからでも12~13列付近まで綺麗に飛ばすんですよ。(私が見た限りでは兵庫役の木村さんや狸穴役の千葉さんが投げるの上手だった!)でも問題の天魔王様、何回投げても2~3列あたりでポトリ、客席の「ちょうだーい」の声目掛けて一生懸命投げるのですがやっぱり3列目あたりで落下し、顔の前で手を立ててゴメンゴメンの仕草を何度やったか。挙句、客席に向かって投げたはずのお煎餅が弧を描いてステージに戻ってくる始末。「このマントのせいでうまく投げられないんだ!」と言いたげな仕草を見かねて(おそらくマントのせいではないと思いますが)霧丸役の松岡さんがマントを持ってくれ、生駒が自分の分のお煎餅を天魔王様に渡してくれたのですが、何度投げてもお煎餅はへろへろ~と力なく落下するのみ…。メインキャストさんが大方投げ終わっているのに最期までお煎餅に悪戦苦闘するのを見守られるのは、さながら”天魔王が上手にお煎餅投げられるまで帰れま10”状態でした…。一度だけ6~7列目付近まで綺麗に飛んだときは客席から歓声が上がりましたね、なんだこれはなんの会だ。
千穐楽に居合わせた髑髏党員の方々から運動神経について心配する声も上がっていましたが、決して運動神経が悪いわけではなく、ただ絶望的にお煎餅を投げるのが下手くそなんです…。あんなに出来ない推しを見るのが久しぶりすぎてかわいくて死ぬかと思いました。天魔王様最後までかわいいが過ぎる…。(両手で顔を覆う)

 

さて真面目な話。
個人的にはこのタイミングで劇団☆新感線さんに参加して、演劇モンスターの早乙女太一さんとダブルキャストとして、天魔王というやりがいのある役を演じることが出来てすごく良かったと思います。もしこのお話が5年前に来ていたとしたら、天魔王ではなく蘭兵衛のキャスティングもあったのかもしれないな、と勝手に想像しています。(それはそれで見てみたかった)(事実数年前まで蘭丸だったこともありましたし)この数年で積み重ねてきたものが天魔王という役に繋がったのではないかと思うと、推しさん本当にすごいぞ!みんな見てー!!
ここ最近は座長を務めることも多く若い後輩たちに背中を見せる機会も多くなりましたが、素晴らしい諸先輩方をはじめ、カンパニーの仲間達と切磋琢磨し、自身の俳優生活の中でも最長の長期公演の中で成長する姿を見ることができた三ヶ月間は本当に幸せでした。そしてその最後に千穐楽で板の上で笑う姿を見届けることができて感無量です。

 

またいつか新感線さんとご一緒できることを願っています。ありがとうございました。


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しまった、長すぎて廣瀬蘭までたどり着きませんでした。
千穐楽でも吐血(夢見酒)の美しさ大賞受賞、骨フェラもすごかったです…。64公演(+1)、天魔王の口移しにお付き合いいただきありがとうございました。

 

本当に素敵な作品と素敵な劇団に出会えて楽しい時間を過ごさせていただきました。髑髏城シリーズは今後ともお世話になっていく予定でおりますので今後ともよろしくお願いします!


取り急ぎ、来月ゲキシネで「蛮幽鬼」観劇予定なのでこちらも楽しみです。

髑髏城の七人Season月~下弦~ 所感

鈴木拡樹さんのファンをやっておりまして、鈴木拡樹さんが劇団☆新感線に出演してしかも宮野真守さんと共演ですって?なにそれW伏見猿比古じゃん、行かなきゃ!と、ホイホイ豊洲に遠征してぐるぐる回されて気づいたら髑髏城の沼に落ちていた。(ここまでのあらすじ)
普段はあまり感想を書き起こしたりしないんですが、この想いを書き残しておかねばという謎の使命感に駆られたのでつらつら思いつくままに捨ノ介・天魔王・蘭兵衛の印象をまとめます。(まとまりはない)

髑髏城の七人は、2011年版(ワカドクロ)をゲキシネで、Season月は上弦をライビュで、下弦を現地&ライビュで観ました。今すぐに花鳥風月のゲキシネやってほしいし、豪華Blu-ray Boxを発売してください。


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☆天魔王(鈴木拡樹さん)☆

プライドが高く、気高く、クレバー。自分の目的にまっすぐで目的を達成するためなら他者を利用することを厭わない。やりたいように生きて死にたいように死んだ人。もしかして捨天蘭の中ならもっとも自由だった人かもしれない。

上弦の天魔王は信長自身を愛していたからこそ蘭兵衛に嫉妬を顕にするのに対し、下弦の天魔王は信長様の中に見出した自分の理想像を追いかけてる印象。信長様を追い求めて信長様に成り代わった早乙女天に対して、鈴木天は自らが第六天魔王として信長様が成しえなかった天を目指している。上弦が「俺の方がかわいいのになんでゴリラ(蘭丸)ばっかり可愛がってんだよ!?」って怒るのに対して、下弦は「今まさに本能寺燃えてるってのに飼ってるポメラニアン(蘭丸)の心配ばっかりしてんじゃねえよ、他にも考えることあんだろ!?」って切れてる感じ。個人に固執するよりも目標や理想を追い完璧主義にも見える姿は、鈴木拡樹さん自身のパーソナルな部分も反映されている印象があります。最初から最後までぶれない天魔王は見ていて安心する。

捨ノ介との最終決戦で最後に身ぐるみ剥がされて今まさに殺されかけてる場面で、捨ノ介を真っ直ぐに睨みつけ捨ノ介がその眼に気圧される所最高。最期に身投げするシーンの後ろに倒れ込む動きは本人も得意とする演技なので表情含めてスモークなしで見てみたい気もするけど、スモーク+照明をしっかりと見せるだけの間をとるのも最高。天魔王先生による戦況説明シーンは日に日にコミカルになっていっているようで最高。予備校の先生になってほしい。初見では少し物足りなさを感じたマント捌きも見事にモノにしていて最高。そして終始顔がうるさい(褒)。表情筋爆発しているせいで一度オペラグラスでロックオンしたらそのままロックオンし続けることになってしまいます。最of高。

夢見酒のシーンね、もう毎回オペラグラスで瞬きせずにガン見しているくせに、自分も夢見酒に浮かされているせいで終わった後はなぜかほとんど記憶に残ってなくてだめだ、あれはだめだ。今すぐ円盤発売してください。後生だから。抵抗する廣瀬蘭を押さえ付けて口で追っかけて追い夢見酒する天魔王えろすぎません??まじで??推しがえろい…。大惨事だ…(私が)。

カーテンコールで見せる顔はいつもの笑顔で安心する。節分の鬼ネタのときもそうだったけど、わりと天魔王主導でわちゃわちゃしてる感じ?カーテンコールでは捨天蘭の三人が笑いあって仲良しで見てると幸せになるんだ、これが世界平和か…。12月に観たときははける際に両手でマントを広げるようにはけて行ったと記憶しているのですが、二回目(2月上旬)に行ったときは大きくマントを翻して捌けていくようになりましたね。ライビュでカメラにアピールしてたときはみんな笑顔でわちゃわちゃと楽しそうにしていたけど、最後の最後で天魔王に戻って微笑まれたのを忘れられない。劇中で絶対に見られない天魔王様の優しい微笑みに撃ち抜かれてクリティカルヒットです…。

見る度に天魔王が好きになっていってやばい、二回目に至ってはずっと「天魔王かわいい…」ってうわ言をつぶやくbotと化していた。
これ以上好きにさせるのやめて、勘弁してください…。私は天魔王様の髪の毛を編んであげる係の人になりたい…。
天魔王の日常で積極的に使いたい二大台詞は「笑止!!!」と「御務めご苦労!!!」です。使う機会がなかなかありません。



☆捨ノ介(宮野真守さん)☆

宮野捨好き~~~。笑顔が好き、立ち振る舞いが好き、存在が粋、そこにいるのは間違いなく宮野真守なんだけどたしかに捨ノ介。宮野真守の持つ太陽のような暖かさがそのまま現れてきたような、豪快に立ち回りをして豪快に太ももを出し、豪快に笑い飛ばすのが大好き。でもきっと信長様に仕えてきたときはいろんなことを経験してきたんだろうな。酸いも甘いも知ってそれを全部胸のうちに抱えた上で大きく笑う捨ノ介が好き。

唯一弱いところといえば、性善説を信じすぎているところに脆さを感じる。「殺すんじゃない、止めるんだ。」という台詞からも「話せばきっとわかってもらえるはず」という甘さ。捨ノ介と天魔王、蘭兵衛はみんな別の方を見ていて劇中それは決して交わらないのだけど(辛い)、捨ノ介はいつか交わることを信じているような。天魔王を止めるつもりで乗り込んできて、でも結局天魔王は止まらなくて、殺すつもりはなかったのに目の前で死ぬことを止められなかった。それは捨ノ介の敗北であり大きな挫折、「人は変えられない」ことを目の前に突きつけられてその場に泣き崩れることしかできなかった。捨ノ介は髑髏城脱出のときも最後の徳川軍と遭遇した際も一人で死のうとしていたと思う。そんな捨ノ介を救ったのが霧丸。捨ノ介がかつて手を伸ばして抱きとめて助けてあげた霧丸が今度は捨ノ介を抱きしめてくれる。「捨ノ介は間違ってないよ」って霧丸が光を指して生きる道を作ってくれるところが本当に良かった。霧丸は捨ノ介の傘よりさらに大きなお城を作って天の雨から守ってくれるんだよ。ありがとう霧丸。

足元びしょ濡れになって、身体もぼろぼろになりながら刀を振るうラストシーンは本当にかっこいい。
宮野捨ノ介大好き…。



☆無界屋蘭兵衛(廣瀬智紀さん)☆

蘭兵衛が一番難しい…情緒が不安定すぎて心配になる。上弦の三浦蘭が強そうだっただけに廣瀬蘭が一層儚げで、一幕のラストはもうあの子を無界屋から出さないで…霧丸ぶん殴ってでも止めて…行かないで…って毎回ハンカチ握りしめてる。三浦蘭は単身髑髏城に攻め込んでも肉弾戦に持ち込めばワンチャン天魔王に勝てるんじゃない?って期待してしまうけど廣瀬蘭は無理だよ~お前ひとりで勝てるわけないよ~行くのやめなよ~~~。

蘭兵衛は2回観てもわか蘭…って頭抱えたけど、「廣瀬蘭は自分のやりたいことが先にあるのではなく、周りが自分に望む姿になろうとしている人なのでは?」って感想が腑に落ちた。廣瀬蘭優しすぎるんだよ。信長様の小姓として将として望まれた自分になろうとした蘭丸が、信長様がいなくなってしまったことで仕える殿だけでなく自分ごと失ってしまった。そんなどん底の状態で出会った極楽太夫と一緒にみんなが幸せに暮らせる街を作ることを望まれて、そんな街の主人になろうとした。廣瀬蘭はおそらく心から無界屋を愛していたんだと思う。一幕の無界屋のシーンで本当に優しく笑うもんだから、先を知って観ていると笑顔を見るのが辛い。でも天魔王に言葉巧みに口説かれて極めつけに信長様の遺骨やら鎧やら生き血やらを突きつけられたらもうどうしようもなかった。これまでに最も自分を望んで、望まれて、自分を自分たらしめた人だったからその強烈な光からは逃れられなかった。無界屋襲撃の「こんなに楽しいことを忘れていた」って台詞は人殺しという行為だけではなく、「信長様に望まれていた自分」をも指しているんじゃないだろうか。そう思わせてくれ…。

最期のシーンで捨ノ介の手で瞼を閉じてくれるのも、太夫が手についた血を必死に拭ってくれるのも本当に堪らない。みんなに愛されていた蘭兵衛だったんだよなぁ…ぐすん。

あと廣瀬蘭は口の端から吐血一筋の横顔が美しい大賞をあげたい。受賞おめでとうございます。

カテコで太夫の手を引いてエスコートするのも堪らんですね、あれはずるい、反則。上弦で兵庫が太夫の裾持ってあげるのもほんとかわいいけど、下弦の廣瀬蘭ずるいわ。一度出てくるときにエスコート忘れちゃってて(こういうとこただのちゃんとも)、兵庫と天魔王様が太夫をエスコートしてきたって本当ですか…勘弁してください天魔王…これ以上好きにさせないでくれ…。


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役にそれぞれ俳優自身のパーソナルな部分が現れているとすれば、鈴木天魔王は真面目で真っ直ぐ、廣瀬蘭は優しさ、宮野捨ノ介は笑顔かなぁ。上弦下弦でもっとも違う部分だと感じたから。

ステージアラウンド東京は回る舞台含めてのエンターテインメントだからもう何度見てもアガるし本当に楽しい。円盤もゲキシネも今すぐ欲しいけどステアラでもずっとやっていてほしい…私が富豪だったらあの座席の傾斜を今すぐなんとかするから…。東京しかないのは遠征民には辛いところだけど、もし機会があればステアラの回転座席と髑髏城をぜひ一度体験してもらいたいです。お願いだよ、一緒に沼で遊ぼう?怖くないよ…。